この記事でわかること


対象グレード

このページは 3シリーズ クーペ(E92型・2006〜2013年式) に該当します。

  • 320i クーペ / 323i クーペ / 325i クーペ
  • 328i クーペ / 330i クーペ / 335i クーペ / 335xi クーペ
  • 320d クーペ / M3 クーペ

セダンのE90、ツーリングのE91と同じ世代のキーを使います。兄弟車のツーリング版をお探しの方はBMW 3シリーズ E91 ツーリング スマートキー電池交換 CR2032をご覧ください。グレードやボディ形状が違っても、E92世代のこのキーであれば基本的な構造は共通です。


基本情報

項目 内容
対象車種 BMW 3シリーズ クーペ E92型(2006〜2013年式)
電池の型番 CR2032(3V コイン形リチウム電池・直径20.0mm/厚さ3.2mm)※電池式キーの場合
注意 仕様により**充電式(交換不可)**の個体あり。下記の見分け方を必ず確認
難易度 ★☆☆ 初心者でもOK(電池式の場合)
所要時間 約3分
費用 電池代のみ(約200〜400円)
必要な工具 細いマイナスドライバー1本(あると確実)

E92の年代のBMWは、ちょうどコイン電池式から充電式へ移り変わる時期にあたります。そのため、まず「自分のキーがどちらか」を見分けてから作業に入るのが安全です。


「電池式」か「充電式」かの見分け方 {#世代の違い}

E92世代のキーで最初に確認したいのが、コイン電池が入っているタイプか、車載充電式(コイン電池が入っていない)タイプかです。ここを確認せずにこじ開けようとすると、充電式キーの内部を壊してしまうことがあります。

キーの中身 特徴 対応
コイン電池式 開けるとCR2032などのコイン電池が入っている 自分で電池交換できる(このページの手順)
車載充電式 コイン電池が入っておらず、走行中にイグニッションから充電される 自分で電池交換は不可。反応が鈍ったら長めに走行して充電 → 改善しなければ専門店

見分けの目安は、裏ぶたを外したときにコイン電池があるかどうかです。もしコイン電池が見当たらず一体成型なら充電式で、その場合はボタン電池の交換という発想自体がありません。充電式のキーは、しばらく乗っていなかった車だと充電不足で反応が鈍ることがあり、20〜30分のまとまった走行で回復する傾向があります。週末しか乗らない使い方だと充電が追いつかず、体感寿命が短くなりがちです。スポーツクーペで乗る頻度に波がある場合は特に意識しておくと安心です。


用意するもの

電池(CR2032)※電池式キーの場合

入手性は抜群です。100円ショップ・コンビニ・家電量販店のどこでも手に入ります。確実に使いたいならパナソニック・マクセルなどの国産ブランドが安心で、長期在庫品は電圧が落ちていることがあるため、パッケージの推奨期限を軽く確認しておくとなお安心です。

工具

E92世代のキーは合わせ目が硬めの個体が多いので、眼鏡用の細いマイナスドライバーを1本用意しておくと確実です。


交換手順:E92キーの開け方 {#交換手順}

E92のキーは、内蔵の金属メカニカルキーを抜いた跡を起点に、裏ぶたをこじって外すタイプです。先に「電池式」であることを確認してから作業してください。

  1. キー側面または背面のリリースボタンを押し、内蔵の金属メカニカルキー(緊急用の物理キー)を引き抜く
  2. メカニカルキーを抜いた跡の溝に、細いマイナスドライバーの先を当て、てこの要領で裏ぶたの合わせ目を少しずつ浮かせて外す
  3. 開けてコイン電池があれば電池式。古いCR2032を取り出す。外す前に**+面(型番が書いてある面)がどちら向きか覚えておく**
  4. 新しいCR2032を、+面を上(裏ぶた側)に向けてはめ込む
  5. 裏ぶたを元の位置に「カチッ」と音がするまで戻す
  6. メカニカルキーを差し戻し、ドアのそばで施錠・解錠して動作確認する

合わせ目を浮かせるときは1か所に力を集中させると、古いプラスチックのツメが欠けやすいです。全体を均等に、少しずつ動かすのがコツです。年式が古いキーは樹脂が硬化していることがあるので、特に丁寧に扱ってください。


間違えやすい電池の型番(CR2032・CR2025・CR2016) {#型番の間違い}

電池式だった場合に多いのが型番違いの電池を買ってくることです。型番の数字は寸法を表していて、最初の2桁が直径、後ろ2桁が厚さ(mm単位)です。CR2032・CR2025・CR2016は直径がどれも20mmで同じなので、棚で取り違えやすく、数字の末尾を読み違えると入っても接触しません。

型番 直径×厚さ E92(電池式)での可否
CR2032 20.0mm × 3.2mm ✅ 正解(これを買う)
CR2025 20.0mm × 2.5mm ❌ 薄くて接触不良になりやすい
CR2016 20.0mm × 1.6mm ❌ さらに薄く、まともに接触しない

直径20mmは共通なので、末尾まで(2032)確認してください。古い電池を外して刻印(CR2032)を確かめてから同じ型番を買うのが一番確実です。


交換しても反応しないとき {#反応しないとき}

電池を替えたのに反応しない場合、あわてて「故障」と決めつける前に次の順で確認します。

  1. そもそも充電式キーではないか:コイン電池が入っていなかった場合は充電式です。電池交換ではなく、長めに走行して充電を試してください
  2. 電池の向き:+面が上(裏ぶた側)になっているか。電池式で最も多い原因です
  3. 型番違い:CR2032ではなく薄いCR2025を入れていないか(ガタついていたら型番違いの可能性大)
  4. 裏ぶたの収まり:ぶたが最後までしっかり閉じているか
  5. 電池残量:新品でも長期在庫品は電圧が落ちていることがあるので、別の新品で試す

ここまで確認しても無反応なときでも、スマートキーをエンジンスタートボタンに直接タッチさせるとエンジンはかかる設計です(電池が弱っていても始動できる応急手段。ボタンにキーを密着させた状態でスタートを押す)。出先の保険として覚えておくと安心です。それでも改善しない場合は、キー本体の基板故障やリモコン登録(同期)が外れている可能性があります。BMWのスマートキーは電池切れ以外にも反応しない原因が複数あるため、原因の切り分けはBMW スマートキーが反応しない・電池交換だけじゃ直らない時の原因5つと対処法も参考にしてください。


よくある質問

Q. 開けたらコイン電池が入っていませんでした。 そのキーは充電式です。コイン電池の交換はできません。反応が鈍いだけなら、20〜30分のまとまった走行で充電が回復することがあります。改善しなければBMW専門店で見積もりを取ってください。

Q. ディーラーに頼んだらいくらかかりますか? 電池交換だけなら工賃込みで1,000〜3,000円程度が目安です。充電式キーの本体交換や登録が必要な場合は別途費用がかかるので、見積もりを取ってください。

Q. 電池の残量が少なくなったサインは? 施錠・解錠の反応が鈍くなる、またはメーター内に「キー電池残量低下」の警告が表示されます。

Q. ツーリング(E91)とキーは同じですか? 同じE90世代なので構造は共通です。電池式ならCR2032、手順も同じです。ツーリング版はBMW 3シリーズ E91 ツーリング スマートキー電池交換 CR2032を参照してください。


まとめ

  • 3シリーズ クーペ E92型のキーは CR2032が基本(20.0mm×3.2mm・100均やコンビニで200〜400円)
  • ただし充電式(交換不可)の個体もある世代。まず中身を確認してから作業する
  • 開け方はメカニカルキーを抜いた跡から、裏ぶたを少しずつこじって外す
  • 電池の向きは外す前に覚えて、+面を上にして戻す

このシリーズの完全ガイド

BMW DIY整備ガイド 3シリーズ・X3・X5 車種別メンテナンス【2026年版】 で、BMWで自分でできる整備作業を車種別にまとめています。


🛠️ E92キーの作業に1本あると安心:精密ドライバー

E92世代のキーは合わせ目が硬く、樹脂が硬化している個体もあるため、細い精密ドライバーが1本あると確実です。VESSEL TD-56 精密ドライバー6本セットは +0/+00/−0.9/−1.2/−1.8/−2.3 の6サイズ入りで、BMW/MINI/Mercedes/フォルクスワーゲンのスマートキーに幅広く対応できる定番です。一度買えば長く使える買い置き品です。

💡 ポイント:刃先が摩耗した家庭用ドライバーで古いキーを無理にこじると、硬化したツメを欠いてディーラー修理5,000〜10,000円コースになることも。精密ドライバー1本(1,500円程度)の備えで防げます。