結論
ジュリエッタ・156は「全グレード同じ規格」ではありません。
エンジンと年式で承認番号が違います。
缶のラベルの承認番号「FIAT 9.55535-●●」が、自分のエンジンと年式の指定と一致するものを選んでください(粘度だけ合っていてもFIAT承認が違うものは不可)。指定は取扱説明書とオイルフィラーキャップの表示で確認できます。
この記事の目次全11項目
✓ ジュリエッタ(940型)1.4 TB マルチエア・2013年式まで 5W-40(FIAT 9.55535-S2)
✗ ジュリエッタ 1.4 TB マルチエア・2014年式から 0W-30(9.55535-GS1)に変わっています。5W-40ではありません
✗ ディーゼル(JTDm)と156(932型) ガソリンの5W-40とは別系統。下の早見表で確認
対象モデル
ジュリエッタ(940型・2010〜2020)/ 156(932型・1998〜2006)
規格早見表(ここが本題)
「ジュリエッタ・156は5W-40で共通」という覚え方は成立しません。同じ1.4 TB マルチエアでも、2014年式を境に 5W-40 から 0W-30 へ変わります。ディーゼル(JTDm)は排ガスフィルター(DPF)を守るための低灰分オイルで、ガソリン用とは系統そのものが別です。
| エンジン・年式 | 粘度 | FIAT規格 | 純正オイル |
|---|---|---|---|
| ジュリエッタ 1.4 TB マルチエア(2013年式まで) | 5W-40 | 9.55535-S2 | SELENIA StAR/K PURE ENERGY |
| ジュリエッタ 1.4 TB マルチエア(2014年式から) | 0W-30 | 9.55535-GS1 | SELENIA DIGITEK P.E. |
| ジュリエッタ 1.4 TB(マルチエアなし・105/120ps) | 5W-40 | 9.55535-S2 | SELENIA StAR/K PURE ENERGY |
| ジュリエッタ 1.75 TBi(2012年式まで) | 5W-40 | 9.55535-S2 | SELENIA StAR PURE ENERGY |
| ジュリエッタ 1.75 TBi(2013年式から・QV / Veloce) | 5W-40 | 9.55535-GH2 | SELENIA SPORT POWER(現行はQUADRIFOGLIO) |
| ジュリエッタ 1.6 / 2.0 JTDm(2013年式まで) | 5W-30 | 9.55535-S1 | SELENIA WR PURE ENERGY |
| ジュリエッタ 1.6 / 2.0 JTDm(2014年式から) | 0W-30 | 9.55535-DS1 | SELENIA WR FORWARD |
| 156 2.0 ツインスパーク / 2.5 V6 | 10W-40 | 9.55535-G2 | SELENIA 20K |
| 156 2.0 JTS / 3.2 GTA V6 | 10W-60 | 9.55535-H3 | SELENIA RACING |
| 156 1.9 / 2.4 JTD(ディーゼル) | 5W-40 | 9.55535-M2(後期の表記はN2) | SELENIA WR |
出所:この表はジュリエッタ(2011〜2016年版)と156(2004年版)の取扱説明書(FCA公式)の「液類および潤滑剤」ページの記載に基づいています。ネット上でよく見る「ユーロ5は5W-40/ユーロ6は0W-30」という説明は取扱説明書と合いません。排ガス規制の世代ではなく、年式(取扱説明書の版)で分かれます。
この表で気をつけてほしい2点
①156の2.0ツインスパークは、後期の取扱説明書では 10W-60・9.55535-H3(SELENIA RACING)を指定しています。初期の車は10W-40の可能性が高いものの確認しきれていないため、自分の車の取扱説明書で確認してください。
②ジュリエッタの2018年以降のディーゼル(AdBlue付き)は 0W-20・9.55535-DSX という情報がありますが、取扱説明書で裏が取れていません。該当する方は取扱説明書の記載を優先してください。
9.55535-GH2は「万能規格」ではありません。GH2はアルファロメオの高性能エンジン(1750 TBi の2013年式以降、およびジュリア/ステルヴィオのクアドリフォリオ 2.9 V6)用の承認です。1.4 TB マルチエアやディーゼルに「GH2だから大丈夫」で入れるのは誤りです。
何L必要?(早見表)
愛車のグレード・型式から、オイル交換時に必要な量をチェックしましょう。 ※下記はオイル+オイルフィルター同時交換時の目安量です。
| グレード・型式 | エンジン | 必要量 |
|---|---|---|
| 156 2.0 Twin Spark | 直4 2.0L NA | 4.7L |
| 156 2.5 V6 | V6 2.5L NA | 6.0L |
| 156 3.2 GTA V6 | V6 3.2L NA | 6.0L |
| 156 1.9/2.4 JTD | 直4 1.9L/直5 2.4Lディーゼル | 4.3〜5.4L |
| ジュリエッタ 1.4 TB MultiAir | 直4 1.4Lターボ | 4.2L |
| ジュリエッタ 1.75 TBi(QV/Veloce) | 直4 1.75Lターボ | 5.1L |
| ジュリエッタ 2.0 JTDM | 直4 2.0Lディーゼル | 4.5L |
🛒 購入の目安:4〜5L → 5L缶1本/5.5〜6L → 5L缶+1L缶/6.5〜8L → 5L缶+1L缶×2
※実際の必要量は車両状態・整備マニュアルで最終確認をお願いします。
推奨オイル・購入先
まず自分のエンジンと年式の承認番号を確認してから選んでください。
- 1.4 TB マルチエア・2013年式まで(9.55535-S2):純正のSELENIA StAR/K PURE ENERGY 5W-40が確実です。社外品を使うなら、缶に「9.55535-S2」の記載があるものを選んでください。
- 1.4 TB マルチエア・2014年式から(9.55535-GS1):純正のSELENIA DIGITEK PURE ENERGY 0W-30です。5W-40では粘度が違います。
- 1.75 TBi・2013年式から(9.55535-GH2):SELENIA SPORT POWER(現行はSELENIA QUADRIFOGLIO)5W-40。同じ5W-40でもS2とは承認が別です。
- ディーゼル(JTDm):排ガスフィルターを守る低灰分オイル(S1の5W-30またはDS1の0W-30)が必須です。ガソリン用の5W-40は使わないでください。
💡 下の摩耗低減添加剤は、どの規格のオイルとも併用できます。オイル本体は缶の承認番号で選んでください。
オイル交換時にエンジン保護添加剤を併用すると、燃費向上・摩擦低減効果があります。
交換手順(専門工場推奨)
- 暖機運転(5〜10分走行後)してオイルを温める
- 車をジャッキアップし、ドレンボルトを緩めて旧オイルを排出
- オイルエレメント(フィルター=オイル中の汚れを濾す部品)を交換
- ドレンボルトを規定トルクで締める(30〜35N·m目安)
- 規定量のエンジンオイルを注入
- エンジンを始動して油圧警告灯が消えることを確認
- 2〜3分後にエンジンを停止し、オイル量を確認・調整
今すぐやること
- オイルフィラーキャップと取扱説明書で、自分の車の承認番号(9.55535-●●)を確認する
- 156はタイミングベルト車が多いので、オイル管理とあわせてベルト交換時期も必ず確認してください
- 整備工場に頼むときは「アルファだから5W-40で」ではなく、エンジン名と承認番号を伝える
よくある質問
Q. 国産車のオイルを使ってもいいですか? A. 自分のエンジンの指定規格を満たしていれば問題ない場合が多いですが、輸入車専用設計のオイルを推奨します。規格外品は保証外となり、エンジン故障につながるリスクがあります。
Q. ジュリエッタと156で同じオイルを使い回せますか? A. 使い回さないでください。ジュリエッタの中でも年式(2013年式まで/2014年式から)で粘度そのものが変わり、156はさらに世代が古く指定が別です。それぞれの取扱説明書で確認してください。
Q. オイル交換はどこでやればいいですか? A. 認定規格オイルを扱う輸入車専門の整備工場がおすすめです。カー用品店でも対応可能ですが、規格に合ったオイルを持参するか事前確認してください。
Q. オイル交換の費用はいくらかかりますか? A. オイル代(5,000〜30,000円)+工賃(3,000〜10,000円)が目安です。【業界相場】
ここまで読んで「自分でやるのは無理そう」と感じたら、それで正解です。無理に自分でやって壊すほうが高くつきます。頼み先によって金額はかなり変わるので、費用だけ見比べてから決めてください。
車検は依頼先で総額が数万円変わることがあります。近くの工場の費用を並べて比べられます。
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🔗 ほかのメーカーのオイル規格と比べる
まとめ
- 「ジュリエッタ・156は5W-40で共通」は誤り。エンジンと年式で承認番号が違います
- 1.4 TB マルチエアは2013年式まで5W-40(S2)/2014年式から0W-30(GS1)。ここが一番間違えやすい分かれ目です
- 1.75 TBi(QV/Veloce)は2013年式から9.55535-GH2、それ以前は9.55535-S2
- ディーゼル(JTDm)も2014年式で5W-30(S1)→0W-30(DS1)に変わります
- 最終確認は取扱説明書とオイルフィラーキャップの承認番号で
- 交換サイクルは1年または15,000kmが目安(実使用状況に合わせて早めの交換も推奨)
- 輸入車専門の整備工場での作業が安心
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年式の進んだアルファの維持費でひとこと
ジュリエッタ・156は年式なりに消耗品の出費が続く車です。オイルを適正規格の通販品にするだけで1回数千円下がりますが、任意保険も車両保険の付け方しだいで年数万円変わることがあります。古い輸入車ほど補償と保険料のバランスに各社の差が出やすいので、更新前に一度だけ比較しておくと無駄がありません(比較は無料・申し込み義務なし)。
著者:経営者(現役・輸入車販売店オーナー) / 最終確認日:2026年8月
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